今回は、江之浦測候所に着いたものの待合棟だけで杉本博司成分マシマシすぎてお腹いっぱいになりました、というお話です。
最寄りの根府川駅を冒険した前回の記事はこちら。
御用!ガラス!いざトイレ!
根府川駅から10分ほど送迎バスに揺られて、目的地の駐車場に着きました。
駐車場越しにながめる相模湾。右奥に見えるのは、おそらく真鶴半島。
受付のある建物までは少し歩きます。
石に囚われたインターフォンさん。
暗くて見づらいですが、右の石碑に「江之浦測候所」と彫ってあります。
かっちょよすぎる待合棟へ到着。
石畳の上に建てられた、ガラス張りの、最強モダンな平屋です。風光明媚ならぬ建造明媚。
中はこんな感じ。シャレオツがうなりを上げています。
来館者は全員、この待合棟で注意点などのレクチャーを受けるのです。
テーブルに置いてある止め石。
「この止め石は、施設内のあちこちに置いてあるので、そこから先へは入らないでください」と説明を受けました。ちなみに、このテーブルの木目が実に素晴らしくて、頬をこすりつけたい衝動に駆られましたが、止め石の効果で我慢。なんでもこのテーブルの木材は、樹齢1000年を超える屋久杉だそうです。そんな大層なものがむき出しで置かれているのが、ここ江之浦測候所のすごすぎるところ。
レクチャーでもらえるガイドブックがとにかく立派。
ここではお見せしませんが、中で紹介されてる案内図は宝の地図みがあって、探検心がかき立てられます。そのガイドを手引きにして、これから冒険の旅へおもむくのです。RPG みたいですね。
ぜひ江之浦測候所を訪れて実物のガイドを入手してください。ふつうに売っていいレベルの充実極まりない内容です。
レクチャーが終わったら解散。特にルートも決まってないので、自由な見学タイムの始まりです。
わたしもすぐ行きたかったのですが、電車内で摂取したビールのせいで、膀胱がそらパンパンよ。トイレが地下にあるというので、見学へ向かう人の群れを尻目に階段を下りました。
放電!劇場!五輪の塔!
階段を下りると、いきなり杉本博司の「放電場」がお目見え。
電気の閃光と赤いベンチの組み合わせが絶妙すぎます。ドアの先はオフィスなので立ち入り禁止。
トイレの案内表示。必要最小限で美しや。
ロッカーもありますよ。
江之浦測候所は、とても広いので、余計な荷物は預けたほうが絶対いいです。最下段には新巻鮭ぐらいの大きさなら詰められるかも。
ロッカーの前にも杉本作品が鎮座ましまし。
「劇場」の前を通って、トイレへ行き、呪われし黄金水を解放しましょう。
先ほど紹介した「放電場」の横にあるオフィス、その中からしか鑑賞できない古美術品(五輪塔)があります。つまり一般展示はしていません。もらったガイドブックにそう書いてありました。
でもこの位置だったらもしかして見えるんじゃね?と思って、「放電場」の向かいにある窓からのぞきこんだらバッチリ見えました。
レクチャーが終わるとみんな我先にとメインのステージへ移動しがちですが、あえて急ぐことなく、まずはチュートリアルの待合棟を探検してみてはいかがでしょうか。意外なレアアイテムが見つかるかも。
なぜなら、この待合棟だけでもお宝がゴロゴロ転がってるんですから。何気なく置かれている石なんぞが、由緒あるものだったりするので、気が抜けませんよ。
今回紹介した待合棟は、全体図で見ると左上の指差した長方形の部分。
全体と比較して、なんとちっぽけなスペースでしょうか。この待合棟は、江之浦測候所の前書きにしかすぎないのですよ。
全体図を見ればわかるように、まだまだ広大な空間が、われわれを待ち受けています。この先、どんだけの大冒険スペクタルが控えてるんだよ……とワクワクが止まりません。ゼルダの伝説をプレイするみたいで興奮しきりでした。
つづきます。