恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

舟越桂 私の中にある泉、あるいは個人はみな絶滅危惧種という存在

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渋谷の松濤美術館でやってる「舟越 桂 私の中にある泉」に行ってきました。

 

 

舟越桂の作品を初めて知ったのは、天童荒太の小説の表紙でだったと思います。 

 

 

舟越桂のこと、ずっと「ふなこしけい!ふなこしけい!」って強気で読んでたけど、「ふなこしかつら」が正解なんですってね。びっくりしました。

 

ちなみに、エレファントカシマシ宮本浩次は「みやもとこうじ」じゃなくて「みやもとひろじ」なんですって! マジかよ! どうなってんだ!

 

なお、天童荒太は「てんどうあらた」で良いそうです。「あまわらあらぶと」だったら人間不信で出家してました。ギリギリ此岸に踏みとどまれてます。

 

今回の展覧会の構成は2部に分かれていて、地下1階は70年代から80年代の初期作品を主に展示、2階では異形性が開花してからの作品や子どものための自作のおもちゃなどが並んでいました。

 

展示数はコンパクトな分量ですが、舟越桂の作歴にあれよあれよと接することができるので、わたしのような舟越初心者にはうってつけです。

 

舟越桂の彫像は原則として無表情なので、たくさんの感情のない顔が佇んでいる情景には、とても気持ちが安らぎました。この世は感情にあふれすぎてます。

 

舟越桂はメモ魔だそうで、書物からの引用や思いついたフレーズなど、いろいろメモした紙も展示されていましたよ。その中でも「個人はみな絶滅危惧種という存在」という言葉には、胸にアンドロギュノッスと迫りくるものがありました。

 

染まらず、感染せず、大切に生きていきましょう。

 

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舟越 桂 私の中にある泉
渋谷区立松濤美術館
2020年12月5日(土)~ 2021年1月31日(日)
10:00-18:00
東京都渋谷区松濤2-14-14