東京・お台場の大江戸温泉物語が閉館!
というニュースが流れてきたものの、一回も行ったことがない。「閉館するの残念だよなー」みたいなエピソードを持ってないのが悔しくて悔しくて。
だったら閉館する前に思い出作りすっか!って思いつき、酔っぱらった勢いで宿泊の予約を取っちゃいました。
正直なところ、大江戸温泉物語ってペラペッラな観光スポットのチャラチャラした銭湯っていう偏見があります。3,000円近い強気の料金設定も、「あぁん?」って眉をしかめちゃう勢い。だから、行かなくていいやってずっと思ってました。
でも無くなると聞いたら話が違ってきます。なんだか惜しく思えちゃうのは人情ってやつ。末期の水、もとい末期の湯はワシが浴びちゃるけん!と、有給休暇を強引に使って平日に泊まったときの話をします。
先に結論を言ってしまうと、風呂は大満足!
でも、メシマズだけは勘弁な!
そして、謎のゴールデンカムイ押し!
大ガントリー温泉物語へ
大江戸温泉物語の最寄り駅は、ゆりかもめのテレコムセンター駅になります。
駅の連絡通路から撮った写真。空き地の向こうに見える和風建築物が、大江戸温泉物語。駅からすぐ近くですね。
踊る大捜査線で織田の職場が空き地署と揶揄されてましたが、あれって1997年のドラマでした。あれから24年も経ってるのに、相変わらず空き地だらけの湾岸地帯です。この国マジで終わってるのでは。
それはそれとして、遠景に紅白色の巨大クレーンがズラーッと並んでる風景にはめっちゃ興奮しました。この巨大クレーンは、コンテナの積み荷を行うガントリークレーンって名前だそうです。
大江戸温泉物語の看板とガントリークレーンを、一生の思い出に撮影。
江戸時代にガントリークレーンがあれば黒船なんてワンパンでぶちのめす!
大江戸温泉物語に到着。やはり背後にガントリークレーン。
ガントリークレーンの存在感が強すぎて、江戸情緒が高まらないまま入館します。
足湯で傷ついた心をお風呂とサウナで癒す
宿泊は17時からですが、チェックイン前から施設が利用できます。
まずは足湯を体験!!!と庭に出てみました。インスタとかでも良く紹介されてるやつ!!!
ところが男女のカップルと女性の二人連ればっかり。ミドルエイジのロンリーウルフはミーだけです。「へぇ~、なるほどねぇ~、こうなってるんだ~」と、お庭をチェックに来た業者っぽい演技をしながら周遊して、さっさと切り上げました。
おっさんひとりだと盗撮を勘違いされて警察沙汰になるので、人のいない廊下から人のいない場所を撮影したのが上の写真。足湯エリアは、赤い欄干の橋の向こうです。俺が撮れる写真はこれで精いっぱい。
気を取り直してお風呂へ。なお、脱衣場と大浴場は撮影できないので、写真は割愛。
脱衣場の入口にはミニタオルとバスタオル、カミソリ、歯磨きが置いてありました。
大浴場に入ると、手前に洗い場があり、中央にはデデーンと温泉(ナトリウム塩化物強塩泉)のお風呂が3つ。スペースは十分すぎるぐらいなので、人が多くてもゆったり入湯できます。泉質は、塩っ辛くて、カミソリ負けした跡がヒリヒリするぐらいに塩分強め。壁画は、北斎の赤富士っぽいやつでした。
浴場内を奥に進むと、シルク風呂や寝湯などがあります。こちらは温泉ではありません。外に出ると露天風呂。これも温泉ではない。
サウナは30分ごとの自動ロウリュ。コロナの影響で定員16名に絞ってましたが、ソーシャルディスタンスをキープしての16名です。広々として快適でした。水風呂もでかいので文句なし。露天スペースがすぐなので、外気浴はシームレスに可能。
テレビや音楽は一切なしのストロングにストイックなサウナ。集中できます。とてもいいサウナだと思いました。閉館するのが残念です!(これが言いたかった!)
ただ、難点がひとつあって、奥の壁側に陣取ってしまうと12分計が見えない。時計はどの位置からでも見えるとうれしいです。とは言いつつも、どうせ閉館なので今さらどうでもいいですね。
ちなみにここの大江戸温泉物語は、現在コロナ禍の営業体制なので、一般客は20時で叩き出されます。ゲットアウト!
しかし、宿泊客は20時以降もお風呂とサウナに入れちゃいます(夜は24時まで、朝は5時から)。これはめっちゃ役得です。
平日でも昼間はそこそこお客さんがいますが、夜になったら、ほぼ貸し切り状態。無駄にお風呂をハシゴしたり、サウナでいろんな位置取りを試したり、好き勝手に楽しめます。調子こきすぎてサウナを10セットやったら、最後には汗が出なくなりブラックアウト寸前に追い込まれました。やりすぎは禁物です。
サウナブームでどこも混んでることが多い昨今、気兼ねなくサウナ活動したい人は、思い切って泊まってみるのがおすすめです。
座敷牢なお部屋へ
17時になったら上の階でチェックイン。洋室ツインを取りました。ひとりで泊まっても同じ値段。
ツインなのでベッドは当然ふたつ。でもロンリーなのでひとつしか使いませんでした。
部屋には窓が一切ありません。座敷牢な大江戸ラグジュアリーを醸し出すエレガントリークレーンというキャッチコピーが浮かびました。天才か。糸井が死んでも安心です。
テレビ、給湯ポット、お茶、湯呑、冷蔵庫、空気清浄機、蚊取りベープが置いてありました。テレビは地上波のみ。メダカは映りますが BS は映りません。ペットボトルのミネラルウオーターが2本用意してあります。ありがたいですね。
ちなみにトイレ無し・風呂無しです。知ってて予約したものの、やっぱ無いと不便ですね。トイレは館内のものを使うシステム。もちろんスーパー銭湯なので風呂は無くていいんだけど、洗面台も無いのでうがいや手洗い、歯磨きが部屋でできないのは刑務所よりひどい待遇(入ったことないけど)。
夜の大江戸捜査網
20時を過ぎれば宿泊客だけなので、ゆったりパトロールできます。
飲食店も20時閉店。放課後の教室みたいな風景がなつかしい。
宴の終わった祭りのあと。
館内の意匠は、外国人が考えた日本の風景みたいで、ごった煮感あっておもしろいです。
富士山とコールドストーンを合わせてくるなんて粋でしょ。
どこぞの秘宝館をほうふつさせるキッチュさ。
右から、伊吹吾郎、KONISHIKI、長嶋一茂、山本譲二、松井誠の看板。
大江戸温泉物語を建てる際、人柱になった人たちでしょうか。特に説明書きがなかったので、よく分かりませんでした。
Wi-Fiは激遅
フリーWi-Fiが使えますが、絶対に期待しないでください。
左が夜の23時台、右が朝の7時台の速度です。
使ってる人の少ない時間帯で 1Mbps も出ないってことは、ピーク時も推して知るべし。動画を見るのはあきらめてください。私も野球中継をあきらめました。
メシはノーコメントでノーサンキュー
お昼を取ってなかったので、とりあえず軽いものと揚げ物を注文。足りなかったら追加注文しよう。
音が鳴るやつをもらってスタンバイ。50メートルも離れる気はないので、目の前で待ちました。
冷やしすだちそばと棒に刺さった唐揚げ。
無言で食べました。ノーコメント。追加注文はノーサンキュー。
夜は真鯛のだし茶漬けに挑戦。
鯛が油くさくて、ノーサンキュー。
朝食は宿泊料込みなので、食券でもらうスタイル。
見るからになーんのおもしろみも感じられない朝食。
ヨシ!ノーサンキュー!こんなにノーサンキューなのは町田の万葉の湯以来だぜ!
お風呂に入ってサッパリ・スッキリ・ウフフ気分でも、メシがノーサンキューじゃ台無しなんよ。スーパー銭湯はメシに力を入れるべきです。貴様ら真剣にホスピタリティを考えろよマジで。やる気ないなら、いっそ出前を取らせてほしい。
謎すぎるゴールデンカムイとのコラボ
夏の企画として、ゴールデンカムイとのコラボをやってました。
ゴールデンカムイのことはほとんど知らないんですが、北海道を舞台にしてアイヌやら熊が出てきて、アニメ化もされてる漫画ですよね。この漫画って、江戸や温泉とも関係あるのかな。
上の写真では浴衣姿のキャラクターパネルが並んでますが、やっつけ感あります。趣旨が全然見えてこないし、このコラボに興味を持ってる客が全然いなかったので、完全に空気でした。
階段の踊り場にとりあえず置きましたよってパネル。
だれなの、この忍者っぽい人。季節はこれから夏だというのに暑苦しい格好で、そもそも温泉に似つかわしくない感じ。マジでどういう趣向なの……。
ろくな説明がないのでマジで謎ですが、どうやら「黄金の湯を探せッ」ということらしい。体験型の謎解きイベントみたいなことかな。
そういえば宿泊スペースの入口近くに暖簾があったので気になってたんですよ!
とある場所にある、でかすぎる暖簾。
いきなり暖簾があるだけで、特に案内書きもありません。「黄金の湯を探せッ」ということだし、ここまであからさまに何かを隠してるのは怪しい。
思い切ってめくります!
ムキムキの兄貴がいっぱい出てきました。
これが正解ですか?
これが徳川幕府三百年の答えですか?
ゴールデンカムイって田亀源五郎とかくそみそテクニックみたいな漫画?
「黄金の湯を探せッ」の「黄金」ってそゆこと?
見てはいけないものを見てしまった感じ。慌てて閉めます。
でもまた開けちゃう!
何度開けてもガチマッチョ地獄!
カーテン開けたら裸が出てくるの秘宝館っぽいですね。クセになりそうです。この謎はゴールデンカムイを読めば解けるんでしょうか。意味が分からなすぎて気が狂いました。
ゆりかもめで優雅に出勤
平日に泊まったので、翌日は大江戸温泉物語から出勤です。チェックアウトが9時なので慌ただしいし、めっちゃ豪雨。
新橋方面は空いてたので、ゆりかもめの展望席を陣取りました。でも、あいにくの雨でなんのこっちゃです。
みんな大嫌い、フジテレビです。
大嫌いと言いつつ、フジテレビが近づくと普通に興奮しますね。
雨垂れがすごいけど、レインボーブリッジのはず。
レインボーブリッジの中を通過中。
そうそう、途中で右手に発見!
ゆりかもめからも見えるんですね!
閉館までにもう一回ぐらい泊まりたいのですが、メシ無しプランが無いので迷ってます。