上野の森美術館でVOCA展2022 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─を鑑賞しました。
VOCA展というのは公式サイトの説明によると
VOCA展では全国の美術館学芸員、研究者などに40才以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方式により、全国各地から未知の優れた才能を紹介していきます。
ということだそうです。
「40才」より上の人は選ばれないので、氷河期世代はほぼアウトですね。
年齢を表す漢字は「才」じゃなくて「歳」を使ったほうがいいよ!と、氷河期世代の俺が気になったとか気にならないとか。
この展覧会に行った日の体調があんま良くなかったせいか、鑑賞に身が入らなかったのもあって、いろいろ「ちゃんとしてない感想」です。いつもは「ちゃんとしてる」のかよって問題はさておき。
VOCA賞 川内理香子「Raining Forest」(部分)
「グローバル化と分断が支配する現代に多層的な問題を提起している」絵だそうです。分断しちゃうよ!
VOCA奨励賞 近藤亜樹「ぼく ここにいるよ」(部分)
「かけがいのない命のあるがままの輝きを描き続ける」絵だそうです。輝いちゃうよ!
大原美術館賞 小森紀綱「絵画鑑賞」(部分)
「一つの画面の中のそれぞれの異なる物語を、あたかも「一つの物語」であったかのように調和をもってまとめている」絵だそうです。まとめちゃうよ!
大関智子「不確かな庭」(部分)
「自然と人間の揺らぐ関係性を浮き彫りにする」絵だそうです。浮いちゃうよ!
多田圭佑「trace / dimension #16」(部分)
「現実投影/虚構描写を超え、“本物”を近くするということが何たるかを私たちに問う」絵だそうです。超えちゃうよ!
泉川のはな「南国遊覧之図」(部分)
「「沖縄」を語るほど「沖縄」が抹消されていく像に抗う」絵だそうです。ウチナーンチュ!
髙田裕大「開拓者」「石」(部分)
「測量作業の身体的行為と座標数値、パソコン画面の図像、会場周辺の地形という多層的な空間」の絵だそうです。漢字が多いよ!
塩原有佳「my, your storage (white on white)」(部分)
「陶器のように滑らかな表面のせいで、明らかに見えているのに把みきれないイメージ…」の絵だそうです。…!
木浦奈津子「日々のながめ」(部分)
「感情的要素を省き、対象との距離を保つことで景色は均質化していく」絵だそうです。
朧気で寂寞な作品で、今の私の心象にピッタリ、これがいちばん気に入りました。
手嶋勇気「What comes to your mind? Right here, standing in this place. (AID#31) 」
スマホのアプリでスケッチしたものをキャンバスに油彩で精確に描きうつすという絵なんですが、その絵のとなりでスマホをいじくり倒している人がいるのがおもしろかったので、写真に撮ってみました。
というわけで、作品の部分だけ紹介するという、「ちゃんとしてない感想」の記事でした(最後のだけ違うけど)。
アートを原寸大で紹介する『原寸美術館』という小学館のシリーズ本があり、それに倣って作品の部分だけ見せるのもおもしろそうと思って真似してみたんですが。
誰もが知ってるメジャー作家なら部分だけ見せるのもありだけど、新進気鋭の作家の作品を部分だけ見せてもなんのこっちゃでしたね。おそまつさま。
VOCA展2022 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─
上野の森美術館
2022年3月11日~3月30日
10:00~17:00
東京都台東区上野公園1-2
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