初日【1】 ヒトシナヤ〜くつわ堂総本店
初日【2】 うどん棒本店〜高松市立中央公園
初日【3】 イサム・ノグチ庭園美術館
初日【4】 こんぴらや〜遊〜鶴丸
黒いざるうどん。
早朝にホテルをチェックアウト。
朝なので、シンプルなうどんが食べたいと思いました。
だとしたら、ざるうどんだな!
ざるうどんしかない!
ざるうどん絶対主義!
ざるの化身となって、ズシーンズシーンと高松駅前の味庄に入店。
頭の中は、ざるで埋め尽くされています。
ざる!ざる!ざる!ざる!ざる!
待ち受けるおやっさんの正面に立って、前のめりに注文。
「ざるそば!」
そば食いのクセが出てしまったのでしょうか。
ざるといえば、そば。
そんな脊髄ソバット反射が炸裂です。
わたくし、実際にざるそばが出てくるまで、じぶんの注文の誤りに気づきませんでした。
カウンターから出てきたのを見て、ずいぶん色黒なギャルうどんだなと思ったぐらいです。
「さぬきの夢2000」みたいな感じで、新種の黒い小麦「さぬきブラックRX」でも開発されたのかと、妄想バイアスが働きました。
しかし出てきたのは、ざるそば。
どんな角度から見ても、ざるそばです。
目を閉じて気配を探ってみたら、香りもざるそばでした。
当然です。ざるそばを頼んだんですから。
ざるな注文でな。
香川のうどん屋でそばを頼むとか、例えるならば、香川のうどん屋でそばを頼むような冒涜といえましょう。
肩身が狭くて寄せ乳です。
ざるうどんへの恋心を胸にしまい、ざるそばを啜ったんですよ。
なんということでしょう、ざるそばの味がしました。
こ、これは……ざ、ざるそばだ!
ZA!RU!SO!BA!
食べてみても、ざるそばでした。
そうです、わたしがざるそばだったんです。
ざるそば、おまえだったのか。いつも海苔がかかっているのは。
せっかくですから、ざるそばの写真を、ざるな調整で、ざるうどんに寄せてみました。
鈴木その子バリのアルビノ化に成功。
では、クイズです。
ここに写ってる、ざるうどんに見えるざるそばは、なんでしょう?
正解は、胸にしまっておいてください。
突撃!となりのざるうどん。
フェリーの時間が近づいている中、ざるうどんへの未練が断ち切れません。
ざるのルーザーなまま、高松を去るのは憤懣ざるかたない。
味庄と同じ通りにある、めりけんや高松駅前店に突撃しました。
こちらのお店では、そばを扱っていないため、ざるといえばざるうどんしか出てきません。
わかりやすい。こうでなくっちゃ。
そもそも香川でそばを扱ってるさっきのうどん屋がどうなんよ。
と、ざる恨み(逆恨み)。
ともあれ、無事にざるうどんを入手しました。
朝だからシンプルに済ませたいと言ってたのに、やけくそ気味に天ぷらを追加しているのは、ご愛敬。
しかも肝心のざるうどんにピントを合わせないという、ご乱心。
大変おいしく頂きましたら、船の出発まで10分しかないというギリギリフェリー。
ダッシュで乗り場に駆け込み、乗船券のお金を窓口のおばちゃんにマッハでねじこんで、どうにかフェリーに乗り込みました。
ざるそばのせいで、ひどい目にあった2日目の始まりでした。
つづきます。