恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

ハーリーの祭壇。


パンクのカテドラル、エピタフ・レコードに移籍したWeezerの「Hurley」をひたすら聴いてる。一聴したときは、すわ「Maladroit」の悪夢再来かと思ったけど、このアルバムを聴けば聴くほどに好きになっていく自分がいる。
Weezerがずっと好きだ。リアルタイムにデビューの時から聴き始めて、今まで片時も耳を離してないバンドってのは、よくよく考えるとWeezer以外いなかったりする。Guns N’ Rosesなんぞは生涯最高の大好物だけど、初めて聴いたのは「Use Your Illusion」だったりするし、最初から聴いてたわけではない。WeezerのRivers Cuomoは「ガンズに出会わなかったら今の僕はいない」と語るほどのガンズ好き。もちろんそんな発言をファーストの青いアルバムを聴いた当時は知らなかったけれども、わたしがWeezerを好きになったのも何かしら感じ取るところがあったのだろうと思う。ガンズ好きのヤツに無粋なヤツなどいないのだから。
ともかく。大傑作「Pinkerton」を引っさげたWeezerが初来日した新宿のリキッドルーム。もちろんそこにわたしはいた。今でこそ堂々たるフロントマンぶりを発揮しているクオモだが、リキッドルームで見たクオモはライブ中ずっと俯いており、視線はずっと下に落としたまま、まともに観客のほうへ顔を向けたことなど、ほとんど無かったように思う。終始恥ずかしげで、異常におどおどしており、ファンレターを舐めるのもむべなるかなのヘタレ人間だった。
だけど。ライブは最高だった。最高だったよ! クオモは棒立ちだったけど、演奏は紛れもなく完璧で、あそこにいた我々オーディエンスはケレンミあるパフォーマンスなどまったく必要としておらず、ただ音楽があればいい、ただただWeezerの音楽があれば何もいらなかった。パンクのライブにも負けないほどのモッシュが巻き起こり、もみくちゃの汗まみれにみんなで跳ねまくり大合唱しまくり。一体なんだったんだろあの盛り上がりは。このリキッドルーム体験で燃え尽きすぎたわたしは、このときから十年以上もライブ会場に行かなかったぐらい。あの時間、あの空間を超えるライブはもう無いと思ったから。
でも、とうとう今年、パンクスプリングにFace To Faceを観に行ったり、秋にはNo Use For A Nameのライブに行くので、ライブ熱が再燃してきた。勝手に枠を狭めて自粛する自分にはもううんざりだ。
とにかくだよ。愛してるWeezerが今回移籍したレコード会社がエピタフと聞いて、ガンズが好きでパンクが好きなわたしにとってはもはや夢心地なわけ。十代のときに聴いてたバンドが今でも変わらず演奏してて今でも楽しく聴けるって最高じゃ。
ごちゃごちゃ吐かしたものの理屈抜きで「Hurley」最高。だからだからひさしぶりにWeezerのライブにも行こうと思う。「ジャッカス 3D」も絶対観るよ!