恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

★骨で叩いて肉つぶせ★

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「韓流」という言葉から何を連想するかは、人によってさまざまだ。

ある人は韓国人がみんな二重まぶたであることが目に浮かぶし、ある人はググレカス的な響きに似た名前の料理カルグクスに舌づつみを打つだろう。
またある人はテラテラでピッチピチなシャツを思い浮かべるし、ほかのある人は射撃場で起きた火災を偲んだりするかもしれない。
そして新たにあらわれたある人は脚線美を夢想し、出しゃばりがちなある人は永遠につづくドラマを思い出したりする。

では、わたしはどうでしょう。
「韓流」と聞いて即座にわたしの胸を去来するもの。
それはやはり金槌である。

とにかく韓国人は金槌を振るいたがるし、金槌を振りかざしたがるし、金槌を打ち下ろしたがる。
テコンドーの試合が引き分けに終わったとき、かの国では選手に金槌を持たせて戦わせ、最終的な勝負を決めさせるという、ゴールデンハンマー方式のルールを採用している。韓国人がいかに金槌を愛してるかを証左してくれるこのルールを、わたしはとても好ましく思ってる。

そして「哀しき獣」を観た。川崎はTOHOシネマズで。

なんとこの韓国映画、おどろくことに金槌が出てこない。そのかわり手斧が多用される。
またまたテコンドーの話にもどるけれども、ゴールデンハンマー方式の決着までもつれこんだにも関わらず、なんらかの手落ちで会場に金槌がない場合がある。
もちろんその施設の責任者は防災管理の不行きを責められ、のちに裁判所で裁判官から鉄槌を食らう。
ともかく、テコンドーの決着で金槌がないとき、代わりに採用されるのが手斧である。いわゆるゴールデンアックス方式だ。協力プレイがアツいメガドライブの傑作だ。
ともかく、のっぴきならない事情があって、この映画においても金槌ではなく手斧が使用されたのだと思う。さぞかし助監督の頭はたんこぶだらけだろう。ややもすれば脳挫傷で死んだかもしれない。

金槌の打撃音が聞けなくて残念だったけれど、しかし金槌にはない手斧の肉斬り感もなかなかに心地よいものだ。
そうしたアックスボンバーぶりを堪能していたら、なんとまぁこの手があったとばかりにおどろきました、今度は骨をぶんぶん振り回しやがりだす。骨なので「ぼんぼん振り回し」と言うべきだったか?

骨を f:id:mondobizarro:20120113012522j:plain

ボーン! f:id:mondobizarro:20120113012529j:plain

韓国映画の歴史に新たな打撃のくさびが打ち込まれた瞬間である。

骨と血みどろで紅白、新年から縁起がいいものでした。合掌。