不要をくれー! 不急はどこだー!
そんな不要不急を求めて、アート鑑賞をしてきました。
行ってきたのは、渋谷・新生パルコの OIL by 美術手帖でやってる今井麗「MARCH」です。
今井麗の展覧会は、初台のオペラシティでもひっそりやってるはずだったんですが、2020年3月10日現在・臨時休館中です。
このパルコの展覧会は、オペラシティと違って無料で鑑賞できます。
よって、取り急ぎ今井麗の作品をゼロナマで見てみたい人は、渋谷パルコへゴーすると良いのです。
今井麗が今見られるのはパルコだけ!
チーズで顔が書かれたトーストの食パンがユーモラスでステキです。
出品リストを確認したら、タイトルが『ダダパン』でした。
今井麗はダダが好きすぎる。
ひときわ目を引いたのが、ウォーホルっぽく並んでるコアラたち。
とっても可愛らしいですが、まちがい探しみたいになってて、なんだか不安にもなります。
おさるさんがコアラを抱いてる絵は、マネの『バルコニー』のパロディでしょうか。
エドゥアール・マネ『バルコニー』1868-1869
マネの絵は、全員バラバラの方向を見ている人物を描くことで、近代以降の無関心な人間たちを表現したと言われています。
一方、今井麗の絵は、描かれている対象物が仲良く・楽しく・寄り添うモチーフが多いように思います。
ちなみにマネの『バルコニー』はよく見ると暗がりにもうひとり描かれているのが分かりますが、今井麗の絵もよく見るともう一体いますね……。
今井麗といえば、やはり食べものの絵。
ここでも食材が仲良く寄り添い合うような料理が描かれています。
会場では、オペラシティには無かったグッズも売っていました。
左はダダパンのステッカー、右はコアラの缶バッジ。「こっち見るな」ではなく「こあら見るな」と言いたくなりますね。
グッズの収益の一部は、オーストラリアの森林火災支援に寄付されるそうです。だからコアラだったんですね。たすけあいだいじ!
トイレットペーパーの奪い合いでギスギスするようなご時世、今井麗の絵を楽しむことは「不要不急」ではなく「至要至急」だったように思えました。
コロコロショックで美術館が軒並み休館する中、アートが見に行けてよかったです。
みんなも息抜きしてってね!
今井麗「MARCH」
OIL by 美術手帖
2020年2月28日~3月15日
11:00〜20:00
休館日:パルコの休館日に準ずる
東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2階