恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

サマソニの裏でやってた謎フェスの感想

2023年8月19日(土)と20日(日)、サマソニなんかには目もくれず、私はお台場で「声優Neo歌謡フェス2023」を見てました。

 

このフェスは、そうそうたる声優さんが一堂に会し、真夏のクソ暑い野外で昭和と平成の歌謡曲を歌いまくるという、謎コンセプトのライブフェスです。

アニソン縛りとかではなく、出てくる声優さんが自分の歌いたい曲を順繰りに歌っていくだけ。ハードコアな選曲です。

ただのカラオケ大会なのでは? 2日もやる意味あるの?? ターゲット層はどこなの??? と疑問は尽きなかったのですが、最後までその疑問の答えは見つかりませんでした。でも、いろいろ面白かったし、2日間とも行った義務感で個人的に気になったところだけ記録として残しておきます。

 

1日目(2023年8月19日):

初日からバリバリ晴天、最高気温は35度超、完全野外ライブと過酷な状況でスタートしました。

・トップバッターは関智一。サービス精神が旺盛な人なので、歌う前に持ち役であるスネ夫の声で盛り上げてました。歌は、ジュリー『ダーリング』植木等『だまって俺について来い』。いきなり昭和全開で、このフェスの方向性がよく理解できました。さすがの選曲。

・最近の声優さんには疎いのですが、土屋神葉という人が、ジュリー『時の過ぎゆくままに』小坂明子『あなた』を熱唱。またジュリーかよ! こういうのってかぶらないようにするんじゃないの! と思わんでもなかったですが、歌謡曲といえばジュリーなんでしょうか。あとで知りましたが、土屋神葉土屋太鳳の弟さんだそうです。

・レジェンド声優の日髙のり子が登場。キャンディーズ『年下の男の子』高田みづえ『硝子坂』を歌唱。ナディアが大好きな私としては、ジャンの日髙さんが出てきてハートが燃え盛りました。でも、暑さのせいか分かりませんが、音程は危うい感じだったように思います。

三ツ矢雄二冨永みーながデュエットで左卜全・ひまわりキティー老人と子供のポルカ』。ズビズバー! さんさんと照り付ける太陽の下、彼岸が見えました。知らない曲ではないけれど、おっさんの私ですら生まれる前の曲ですからね。というか、他の曲もほとんど生まれる前のやつばかりなので、おっさんの私ですら場違いなのかと不安になってきました。

 

このあたりから暑すぎて頭がボーっとしてきたため、記憶が飛んでます。途中で会場近くのダイバーシティに避難して、回転寿司をつまんだりもしてました。

 

ゆきのさつきが、松田聖子天使のウィンク』と小林明子恋におちて -Fall in love-』。東急田園都市線の駅に住んでたことがあるので、金妻の主題歌が聴けてしんみりしちゃいました。

斎賀みつきが、光GENJIパラダイス銀河福山雅治『HELLO』。1988年と1995年の曲です。古い曲であることは間違いありませんが、やっと21世紀が近づいてきました。今となってはあの事務所の曲をやる最後のチャンスだったかもしれませんね(このフェスの段階ではあの事務所の記者会見前)。

木内秀信は、ドリカム『LOVE LOVE LOVE』ナオミ・キャンベル『LA・LA・LA LOVE SONG』。1995年と1996年の曲! どんどん現代が近づいてきた!

鈴木達央は、サザンTSUNAMIシャ乱Q『ズルい女』。2000年と1995年の曲! とうとう2000年代に突入! 今日のベストステージアクトだったと思います。歌の上手さと躍動感がピカイチでした。この声優さんが出てきたら、一気に客が増えました。このフェスの2日間通して、客が一番多い瞬間だったように思います。この声優さんは、プライベートでいろいろあったようですが、まだまだ頑張れるのではないでしょうか。

・初日のトリは、三ツ矢雄二がスパンコールの衣装で欧陽菲菲『ラヴ・イズ・オーヴァー』山本リンダ『どうにもとまらない』でした。一気に1970年代へタイムスリップ!

・最後に全員で『明日があるさ』を歌って初日は終了。

 

 

2日目(2023年8月20日):

2日目も晴天に恵まれました。完全野外のフェスなので雨降られても困るんですが、いかんせん客層が年配多めなので、いろいろ心配です。しかし最終的には、熱中症で倒れた人はひとりもいなかったと聞きましたので、サマソニとの差別化には成功したのではないでしょうか。2日目の感想も簡単に。

 

黒田崇矢が、チャゲアスYAH YAH YAH』とSMAPらいおんハート』。初日より今日のほうが新しめの曲が多かったような感じ。

井上和彦坂本千夏が、ヒデとロザンナ愛の奇跡』をデュエット。山岡士郎とトトロのメイちゃんという組み合わせで、個人的にはテンション上がりました。歌唱後のトークコーナーでは、井上坂本コンビで来年以降もカズとチカンナの活動したいと仰ってました。

三木眞一郎が、中森明菜『DESIRE』ゴダイゴ銀河鉄道999。2日間通して999が唯一のアニソンでしょうか。声優さんが集まってるのにアニソンが全然ないということからも、このフェスの硬派っぷりが分かるかと思います。

宮村優子が、薬師丸ひろ子元気を出して』と久保田早紀異邦人』 。アスカ・ラングレーが歌う前に増税反対のシュプレヒコールを上げたりとカオスな展開になってきました。このフェスはどこへ向かっているのだろうか。

立木文彦大塚明夫が、井上陽水・安全地帯『夏の終わりのハーモニー』をデュエット。碇ゲンドウとネモ船長という、庵野系ろくでなし親父コンビの歌を聞けるという喜び。ちなみに本当は山寺宏一大塚明夫だったはずが、山寺がコロナで不参加になり急遽誕生した奇跡のコンビでした。

勝杏里林勇がデュエットで桑田佳祐&Mr.Children奇跡の地球』。1995年の曲です。このへんの時代の曲を聴くとホッとする自分がいました。

・最後は井上和彦が、平浩二バス・ストップ』と布施明そっとおやすみ』。渋すぎる2曲によるトリでした。

・初日と同じく全員で『明日があるさ』を歌ってフェスは閉幕。

 

トークコーナーでは出演者から、来年以降もこのフェスを続けていきたいという意気込みが語られてました。

しかし、この客数で大丈夫? 一般客より招待された関係者のほうが多くない?? 今年限りの伝説フェスかも???と頭の中をぐるぐるしましたが、来年もやるんだったら見てみたい気はします。

でも、真夏の野外はやめたほうがいいと思う。今回は運よく倒れる人はいなかったようだけど、年配の客層を考えるとホテルの会場を貸し切ってディナーショーにしちゃったほうが、演者も客もゆったり楽しめるんじゃないかと思いました。

あと、野外ということもあって会場の外からも歌が聴けるし、なんだったら場外からステージを見ることもできました。ガバガバ!

 

メインMCは、よゐこ有野でした。やっぱ芸人さんはトークが上手かったです。有野がステージに立ってるときは写真撮影オッケーでした。有野は声優さんが歌ってる間、客席の後ろのほうに来てステージを見たりしてましたね。演者と客の距離感が近いのも面白かったです。おわり。

 

声優Neo歌謡フェス2023
お台場R地区
2023年8月19日~8月20日
両日とも15:30~19:30ぐらい
東京都江東区青海1丁目1-1青海R地区