ハッピー上皇!
すっかり年の瀬ですね。今年はコロナウイルス(以下コロナ)に尽きる年でした。
コロナのせいでバカンスにお盆、そして年末気分までもどこへやらの一年でしたが、今後ともご自愛ください。
コロナ禍で世界は激変しましたが、禍福は糾える縄の如しということもあり、良かったこともありました。
- 業務が時短になって色々らくちん。
- 会議がリモートになって色々らくちん。
- 電車が空いてて色々らくちん。
- みんながマスクなので気分らくちん。
1から3については良くあるメリットです。4についてですが、わたしは通年性のアレルギー性鼻炎もちなので、もともと一年中マスクしてることが多いのです。去年までは、「花粉症シーズン終わったよ?」「なんで真夏にマスク?」「風邪なら休んだら?」という言葉をかけられたり、不審な目で見られたりもするので、これが結構ストレス。
ところが!コロナが!猛威を!ふるい!
世界中でマスクが標準装備となりました。老いも若きも女も男も、国や肌の色を問わず、人類仲良くマスクの世界が到来しました。ハロー、ワールドオブマスク!
ベテランのマスカ―としては、やっと世界と俺がマッチングアプリ……と感慨深い。来年以降、効果的なワクチンができると信じていますが、収束したとしてもマスク装備を続ける人が多いと予想。今後とも、マスク・オブ・ソロなわたしにやさしい世界であることを祈念します。
というわけで、2020年は劇場で18本の映画を鑑賞しました。ここ10年の推移を見ると、113→117→77→45→33→37→38→35→42→37 です。近年は30~40とコンスタントに鑑賞できてたのに、今年は18。コロナ半端ない。
とにかく今年は映画が観られただけありがたいってことで、ベスト17を選びました。18本見たのに17本ってことは、残る1本は一本糞?ってわけではなく、リバイバル上映で観た『ダンケルク』は外しました。すべての映画に幸ありますように。
★ベスト6~17★
- パラサイト 半地下の家族
- リチャード・ジュエル
- フォードvsフェラーリ
- スキャンダル
- ミッドサマー
- 初恋
- ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
- デッド・ドント・ダイ
- カセットテープ・ダイアリーズ
- WAVES/ウェイブス
- スパイの妻<劇場版>
- 魔女がいっぱい
鑑賞順に並べてるだけで、この中での順位は特にありません。
今年はコロナもあって、本当に観たい!という映画だけに絞ったせいか、総じて満足値が高かったです。文句を言いたい作品もありますが、映画を観られるだけ幸せなので、野暮は無しよ。
★ベスト5★
劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編
はい、出ました鬼滅。腹式の呼吸!
原作は1巻だけ読んでやめて、アニメシリーズも全然見てません。しかし、流行りものには土下座するし、長いものには積極的に巻かれる主義なので、5位。
展開は熱いし、実際おもしろかったです。
どいつもこいつも喋りすぎだし、俺は次男だから我慢できないとこあるんだけど、時代がこの作品を要請したのだから、高評価の呼吸! (がんばって使ってみました!)
★ベスト4★
TENET テネット
個人的にはあのバットマン3部作が大っ嫌いなので、クリストファー・ノーランのことを認めたくないんだけど、テネットには完全に参りました。
この監督の、異常かつ無茶苦茶な状況をなんとしても映像化するぜ!という欲望には、もはや畏敬しかない。
思いついても普通やらないよね、あんなことやこんなこと。怪作。
★ベスト3★
1917 命をかけた伝令
池袋のどでかいIMAXで観ました。
監督のサム・メンデスが好きなので、当然3位です。なんちゃってワンカットですが、奇をてらった演出によってとてもユニークな戦争映画になったと思います。
『プライベート・ライアン』や『地獄の黙示録』のいいとこ取りした感もあり、快作。
★ベスト2★
ワンダーウーマン 1984
時をさかのぼること2004年、今は亡き渋谷のシネマライズで『モンスター』を観たあと、座席から立ち上がれないぐらい感動と呆然が凄く、この監督の作品は追っていくぞ!と決意。しかし、パティ・ジェンキンスそれから全然撮らないのよね。というか劇場用の長編映画は『モンスター』だけだし、10年以上映画撮ってない監督にブロックバスターの『ワンダーウーマン』撮らせたってのもビックリでしかない(テレビドラマなどは撮ってたけど)。
前作は期待外れなとこあったけど、本作は脚本にも加わってるので、かなり主導権を握っていたのかなと推測。
主人公を演じるガル・ガドットの撮り方も良いし、『モンスター』と同様、出てくるキャラクター全員に監督の愛が感じられて、こころがすごく満たされました。
上映時間151分は正直どうよって思うけど、それぞれの人間性を掘り下げる必要があるので、仕方ないか。
お話自体は壮大すぎるホラ話になってて、大作映画はこうじゃなきゃ。今の時代に核戦争ネタを観るなんて想像もしてなかった。
なお、WW84 の WW がワールド・ウォーに掛かっていること、最後の最後にタイトルが出たときやっと気づけた模様です。
いつもそうなんだけど、直前に観た作品ほど印象が強く残ってるので、上位に来やすい。
★ベスト1★
ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
文句なしの1位です。観たのは2月ですが、そのときから絶対1位と決めてました。
素晴らしくクラシックで、威風堂々たる品格がありつつも、名探偵による解決と同時に現代社会の病理を見事にぶっ刺しちゃう、本格ミステリ映画の傑作です。こんな古式ゆかしいミステリ映画が、2020年に存在するなんて感謝と感動でいっぱいです。ミステリ好きがこれ選ばなかったら密室で今夜死ぬ。
監督のライアン・ジョンソンは、『最後のジェダイ』でケチをつけられたとこありますが、そんなの関係なく、最強で最高の監督かつ脚本家であることを立証してみせました。配役も完璧。続編も製作中なので今後も楽しみです。
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