恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

難病ブームにノーを今さら突きつけた踊る3。


内田有紀は今年で35歳。
イルカの話をしようと思ってたけど、「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」を観たので変更。別にいてもたってもいられないなんてことじゃなくて、次の日にでもなったら何にも覚えてない可能性が高いので、今のうちに書き留めておかねば。
豊洲のレイトショーで観たんだけど、ふだん観てる映画の客層とはずいぶん違う感じだった。映画館という公共の場だというのに、家で映画を観てる気分と一緒なのだろうか、上映中だというのに普通の声量で喋りあいながら鑑賞してるカップルたちがちらほら。なるほど。
で、内容なんだけど、ちょっぴり、ほんのちょっぴり感心しちゃった。
今さらだけど邦画界を席巻しているキーワードに“難病”というのがある。「世界の中心で、愛をさけぶ」しかり、「恋空」しかり、「余命1ヶ月の花嫁」しかり。でも踊る3は、そんな“難病”ブームという流れに棹をさすこともしないで見事に外してみせた。現代の邦画界に欠かせぬ要素の“難病”を軸として繰り広げられる安っぽい“泣ける”や“感動”なんかを、踊る3は雲散霧消させちゃった。実写邦画の興行収入第一位にも輝いた「踊る大捜査線」というビッグネームが、“難病”を逆手に取ってみせた意義は大きいのではなかろうか! ナイス脱構築! 踊る3以後の世界に生きる俺たちは“難病”で泣くことなんてできないぜ! ぼえぼえ〜ん。
要するに「恐怖」よりかは愉しめました。
それだけ。以上。