恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

god breath you


吃音というか、滑舌が悪いというか、口で何かを喋るのが絶望的に下手です。ここでいう下手さとは、話の要旨が不明瞭だとか、プレゼンの口上が未熟だとか、いわゆる話し方テクニックのそれではありません。もちろんそれもありますが、それ以前の問題でもあります。息継ぎが下手なのです。何かを喋り続けているとき、そして人の話を聞いてるとき、どのタイミングで息を吸い、いかなる瞬間に息を吐けばいいのかが、皆目分からないのです。話を続けていると、どんどん息苦しくなり、そのうちに息が切れ、他人様が話している時間を狙って息を吸えばいいのでしょうが、話に耳を傾けるのに必死、そして次に喋る言葉を探すのにも必死、よって結局は息を吸う機会を逃し、さぁわたしが喋る順番ともなれば、まるで息が足りぬわけでありますから、かすれた情けない声を絞り出すだけ、さてさて言葉の語尾はもはや臨終の伝言のような有り様です。なんと珍妙なことを申すのか。と思われるかもしれません。確かに息継ぎに苦労してる人など見かけません。周囲にいる人たちを見てても、みなさんはなんら苦もなく上手に喋っていらっしゃる。ああ、わたしもよどみなく喋りたい。いやさ、つかえつかえでもいいから、ちゃんと息の続く状態のままに、普通のごとくに喋れるようになりたいものだ。というか電話が憎たらしい。直接の対話であればまだ相手のリズムを知ることもできようが、目に見えぬ相手に喋れば、虚空に向けてそら言を繰り延べるばかりで、声は宙に吸い取られるばかり、息など続くわけもないでしょうに。なので、できることなら世の中すべてが筆談になればいいのにとさえ思う。できればメール。メールなら好きなときに読める。思う存分に息を吸い込む必要などない。息苦しい思いなどせずとも、伝えたいことを伝えられよう。伝わるかどうかは別にしても。ともかく、リアルタイムなコミュニケーションが息苦しい。文章でのやり取りとはいえ、チャットですら息苦しい。時間差のあるメディアを通してのコミュニケーションが望ましい。遅延があればあるほどありがたい。息が吸いたい。息を











吸え。