新垣結衣を観ました。ハナミズキ。わたし以外の観客は全員カップルという超絶ホットな豊洲で。
３年前の冬、知り合った女の子に、その子の趣味嗜好などお構いなしに、新垣結衣のアルバム「そら」をプレゼントしちゃったぐらい、新垣結衣に恋してるわたしですが、ガッキーの出てるドラマや映画は一切観たことがありません。でもそろそろ解禁してもいいかなと思い、意を決し、禊ぎを済ます思いで鑑賞。
新垣結衣といえば2010年現在、世界でいちばん高校の制服が似合う22歳ですが、「ハナミズキ」では、高校生の新垣結衣、女子大生の新垣結衣、東京に染まって垢抜けた新垣結衣、彼氏以外の男とも軽くいちゃつくビッチな新垣結衣、リクルートスーツ姿がまぶしい新垣結衣、ニューヨークでバリバリ働く大人びた姿がグッと美しいね新垣結衣、子どもたち相手に英会話を教える姿がサマになってるね新垣結衣、いいお母さんになるんだろうな新垣結衣、結婚してくれ新垣結衣、新婚旅行はどこへ行こうか新垣結衣、お前のお陰でいい人生だったと俺が言うから新垣結衣、と結衣結衣新垣結衣尽くしなので新垣が結衣しちゃうよぉ。
映画新垣結衣のことはさておき、なぜ歌手新垣結衣は歌が下手くそなのに、かくもわたしの耳を惹きつけ、心をかき乱すのか。思うに、新垣は声量がないゆえ、五秒後には人の手で潰される運命をまつ蚊の鳴くような囁き声で歌う。ともすれば、その歌声は喘ぎ声にも似た響きではないだろうか。「オレンジ」や「Make my day」のようにアップテンポな曲では、激しくハァハァと息急き、息づかい荒い新垣結衣。そう、新垣結衣の歌声は喘ぎ声。新垣結衣の歌声は喘ぎ声だ。
閑話休題、もとい新垣結衣。映画。
大学の推薦試験に落ちた新垣結衣が家でうじうじしながら、母親と話しているシーン。
母親が、リビングのテーブルに置いてある皿を取り上げて、新垣結衣に訊ねる。
「いなり寿司、ぜんぶ食べちゃったの？」
新垣結衣は訊き返す。
「食べちゃだめだったの？」
手巻き寿司でもなければ握り寿司でもなく、いなり寿司。わたしは想像する。いなり寿司に貪欲な新垣結衣。いなりを口に含む新垣結衣。おいなりさんを噛みしめる新垣結衣。
新垣結衣といなり寿司。
こんなにも素敵な組み合わせ、世界にそうそうないよ。
