今年もあとわずか。今年の映画、今年の内に。
★「キック・アス」を観た。川崎はTOHOシネマズで。
拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない。なのでバズーカが出てきたら、もちろんそれもいつかは発射される。では日本刀が血に染まるのはいつなのだろう?
正義の所在は復讐にこそあり、さすれば日本刀による復讐もやがては正義の名の元に行われるべきだ。
めくるめく正義は考えるだに恐ろしいものであり、とてもじゃないけど無邪気に笑うことなどできませんでした。
飽くなき復讐の連鎖を戯画的に描き切った傑作。
余談だけど。復讐を為したくば母性を排せ。復讐を終えたくば母性を復せ。
そういえば「キル・ビル」の復讐の幕開けは母胎に宿った子どもを殺されたからであり、しかし復讐が成就したのち、ザ・ブライドのドライブ相手は……。
何度でも繰り返すけど、復讐を描きたくば母性を消せ。
良かった。すっごく良かった。
桜は美しい。そして儚い。
★「トロン:レガシー」を観た。川崎は109シネマズの IMAX 3D で。
左右対称な画面がしばしば登場する。しばしばであり、ずっとではないのが不満。すべての画面を偏執狂的に左右対称にしたらおもしろかったのに。
ところで。映画における物語というものの存在は、映像を展開するための言い訳にすぎないと思ってる。なので言い訳としての物語が無駄に出しゃばるぐらいなら、物語なんて作るなって思うし、映像技術すごいだろふふーん映画に関しては物語なんて本当に不要だと思う。
この映画の尺は90分より短いぐらいで丁度いい。