恥とマスは掻き捨てナマステ

ヨーグルトが好きです。アートと映画と音楽と野球は、もっと好きなようです。

黒。

GANTZ」を観た。黒。豊洲で。

二宮和也が地下鉄の駅にいる。電車を待つホームの向こうには全裸の女性のポスター。乳首が見えそうで見えない。二宮は顔を傾ける。そうすれば乳首が見えるかのように。
原作は未読。存在も知らなかった。予告編から受け取る印象では、ひさしぶりの本格的な日本特撮映画の感もあったので観に行った。そしたら、まずもって乳首にまつわるシークエンスが出てきたのでテンション上がる。
そして。輪切りの女体!宇宙人爆発!人体爆発!血みどろプシャー!と続いていく。
まだ始まったばかりなのに家族連れが何組か帰っていくのを目撃。こういう映画が流行ってるというのは、暗い日本にもかすかな光明。
しかし。
やはり尺が長すぎる。131分は冗長。90分で十分。推敲しましょう*1。映画館の回転をよくしたほうがガッポガッポ儲かるんだから尺は短くていい。日常シーンはすべてモンタージュで十分。「チームアメリカ★ワールドポリス」にモンタージュの上手なやり方が出てる。みんな積極的に真似しよう。
尺が長くなってる原因は、幼稚な語り口のせい。なぜ殺るか殺られるか、敵が目の前にいるという極限の戦闘状況において、もたもたとラブロマンスを繰り広げるのか。見つめ合ってる場合じゃないだろ。千手観音になます切りされるレベル。くだらないやり取りは全部カットで。映画とはカットだ。
まぁ、数十分のミッションを何個も繋げている内容なので、映画なんかよりテレビドラマの形態のほうが本当は向いてると思う*2
先日の「RED」がヨーイドンで始まらないシームレスなアクションで品がよいと書いたけど、ヨーイドンで始まる品の悪いアクションとは「GANTZ」みたいなのを言う。
ほかにも色々言いたいこといっぱいあるけど、嫌いにはなれない映画。むしろ好き。この映画にはウルトラセブンレイ・ハリーハウゼンの雰囲気がそこはかとなくある。本当にそこはかとなくだけど。

*1:このブログも。

*2:追記:テレビアニメやってたの知らんかった。